若者は山里をめざす
2022年/日本/115分
公式サイト
イントロダクションINTRODUCTION
埼玉県の消滅可能都市No.1 といわれた東秩父村
都心からたった60キロの山里は、SDGsな村だった
都心から僅か60km、都心までバスと電車で80分、標高600メートルの山々が連なる山間に、埼玉県で唯一の村、東秩父村がある。「埼玉県の消滅可能性都市No.1」に指定されたこの村に、都会暮らしをやめ移り住む若者たちが増え始めた。村出身の西沙耶香さんは、10代の頃コンビニもないこの村から出たいと高校卒業後上京。だが、ふるさとを消滅させたくないと仕事をやめ村に戻ってきた。高野光一さんは、地域起こし協力隊に応募して採用された元銀行員。村の特産品であるノゴンボウに着目し村の特産品として開発を進めるなど、地域に溶け込み移住を決意した。他にも和紙職人を目指す青年や芸大卒の女性、鬼太鼓座の若者たち。村に住む戦前・戦後を生きた先輩たちと交流しながら生きる知恵を身につけていく。
ナレーションは、「おしん」の小林綾子。監督・撮影・編集は「無音の叫び声」(農業ジャーナリスト賞)をはじめ「武蔵野 ~ 江戸の循環農業が息づく」、「お百姓さんになりたい」など農業をテーマにドキュメンタリー映画を撮り続ける原村政樹。豊かさを求める社会の急激な変化の中で、経済効率重視で人間らしさを奪われた現代に、自然を慈しみ、お互いにが助け合いながら生きる山里の暮らしの素晴らしさを教えてくれる。
ストーリーSTORY
【監督コメント】
1985年以来、40年近く、農業をライフワークに作品を創り続けてきました。埼玉県で唯ひとつの村となった東秩父村でIターン、Uターンした若者たちが村のお年寄りたちと共に、村の貴重な暮らしの営みを未来に残そうと活動をしている日々の撮影を2019年5月から3年間続けてきました。
3年に及ぶ撮影で50日余り、その他、打合せなどで東秩父村を訪れた日数を含めると100日を超えました。そこで発見したことは驚きの連続でした。恐らくこれだけの時間をかけなければ決して見えない山里に暮らす人々の深い精神性に触れたのだと思います。
東京一極集中に代表される大都市への人口過密が、コロナ禍に象徴されるように、膨大な弊害が顕著に現れています。2040年までに過疎地の市町村の約半数が消滅するとの試算さえあります。山里の自然は、水や空気など、街に暮らす私たちにとっても大切な場所。そこに人が住まなくなれば、貴重な自然環境は荒廃してしまいます。この映画を制作しようと思い立ったのは、そうならないために、山里に暮らす若者が増えて欲しいと願ったからです。その想いを込めてタイトルは「若者は山里をめざす」としました。
キャストCAST
出演:西沙耶香 高野晃一 市村太樹 足立桜ほか、東秩父村のみなさん/語り:小林綾子
スタッフSTAFF
監督・撮影・編集:原村政樹 プロデューサー:鈴木(神出)敏夫 音楽:鈴木光男 映像技術:大目象一 李恩求 整音:丸山晃 ポスプロデスク:原田修 写真提供:東秩父村教育委員会 協賛:木更津社会館保育園 後援:埼玉県・東秩父村 一般財団法人地域活性化センター 認定特定非営利活動法人JUON NETWORK 一般社団法人心土不二 特定非営利活動法人日本消費者連盟