マルセル・マルソー 沈黙のアート

マルセル・マルソー 沈黙のアート

2022年/スイス・ドイツ/85分

  • 配給協力
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イントロダクションINTRODUCTION

彼はパントマイムを“芸術”にした!
“パントマイムの神様”マルセル・マルソー。ボロボロのシルクハットと赤いバラ、白塗りメイクで世界に知られる道化師“ビップ”〈BIP〉。言葉をひと言も発さず、身ぶりと表情だけですべてを表現するマルソーの舞台はいかにして生まれたのか?マルソーと共にレジスタンスに参加した従弟ジョルジュ・ルワンジェ、遺志を継ぐ家族、ろうのパントマイマー、クリストフ・シュテルクレら、マルソーを知る人物が登場し、彼の魅力を語る。沈黙の表現がなぜ人びとを惹きつけ続けるのか?豊富なアーカイブ映像を織り交ぜ、さまざまな視点からマルセル・マルソー、そしてパントマイムというアートの神髄に迫るドキュメンタリー。

ストーリーSTORY

マルセル・マルソーのアーカイブ映像から本作は始まり、マルソーの人物像、家族の思い出や家庭での姿、家族で一つのパフォーマンスを練習する風景も映し出される。彼らはみなパフォーマンス・アーティストなのである。マルソーの孫、ルイ・シュヴァリエ(Louis Chevalier)は「僕が5歳のときに亡くなったから 祖父のことはあまり知らない」という彼もまた、ダンスを学ぶ16歳のパフォーマーである。祖父であるマルソーからダンスの教えを受けたことはない。〈マルセル・マルソーの孫〉として見られることへの重圧を感じ、自分のスタイルを見つけることに思い悩んでいる。家族のインタビューから浮き彫りになるのは、ユダヤ人の精肉店に生まれ、アウシュヴィッツで父を殺されたという、マルセル・マルソーのバックグラウンドである。青年期にユダヤ人孤児300名余をスイスに脱出させたマルソーの抵抗の精神が詳細に語られている。
また、マルソーを知る二人のパフォーマーが〈音のない芸術〉を語る。ロブ・メルミン(Rob Mermin)は、マルソーのマイム学校で学び、世界的に知られる道化役になったが、自身がパーキンソン病に罹患して以降、パントマイムやサーカスの技法を応用し、運動スキルをトレーニングする方法を研究・開発している。本作ではそのワークショップの模様が映し出される。また、ろう者のパントマイマーであるクリストフ・シュテルクレ(Christoph Staerkle)は、生来全く聴こえないが「その代わりマイムがあった」「聴覚はないが二倍激しく生きている」と手話で語る。シュテルクレは監督自身の父親であり、監督が映像に大きな関心を持つきっかけとなった。こうして、マルセル・マルソーを知る人々により、“パントマイムの神様”マルセル・マルソーの実像、そして〈沈黙の芸術〉が映し出されていくのだった。

マルセル・マルソー 沈黙のアート
マルセル・マルソー 沈黙のアート
マルセル・マルソー 沈黙のアート

キャストCAST

マルセル・マルソー クリストフ・シュテルクレ アンヌ・シッコ カミーユ・マルソー オーレリア・マルソー ルイ・シュヴァリエ ロブ・メルミン ジョルジュ・ロワンジェ ダニエル・ロワンジェ ほか

スタッフSTAFF

監督・脚本:マウリツィウス・シュテルクレ・ドルクス
日本版字幕:松岡葉子
後援:一般社団法人日本パントマイム協会

上映情報THEATER

都道府県 劇場名 電話番号 公開日
東京都 イメージフォーラム 9/16(土)-
神奈川県 横浜シネマ・ジャック&ベティ 10/28(土)-
大阪府 シネヌーヴォ 10/28(土)-
京都府 アップリンク京都 10/20(金)-
兵庫県 元町映画館 11/11(土)-
福岡県 キノシネマ天神 10/21(金)-
配給作品一覧